任天堂から発売されたシミュレーションロールプレイングゲームです。
機種:ファミコン
前作ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣の2作目という位置づけになっているみたいなのですが、ストーリーに関連性はないみたいですね。
外伝というサブタイトルにもあるかと思いますが、前作とはちょっとシステム面など違いがあります。
・基本的にアルムとセリカ、この2人を中心に部隊を編成して進行していきます。
・前作では章をクリアしてゲームを進行する内容でしたが、今作では移動マップが用意されていて、各所定の位置に用意されている戦闘用のマップに配置されている敵キャラクター、及びボスを倒すことによってゲームを進行していく形を取っています。
・ターン制です。このターン制ですが、戦闘内でのマップのみで活用されるわけではなく、移動マップ内でもターンが存在していて、「待機」したりしてターンを進行するとマップ内に新たな敵が出現したりして、その敵が移動したりして進行の妨害をしたりします。
・今作では、「とつげき」や「みんなあつまれ」というコマンドが追加されたことによってまとめてユニットを動かすことができるようになりました。
・前作であったレベルの概念もあります。
今作ではキャラクターのクラスチェンジできるものが増えました。多いもので3段階に分類されるものもあります。
村人というフリーな職業もあって、どの職業に就かせるか、という意味で自由にキャラ育成できるものも幅広くなりました。
レベルの上限は20です。
・前作では武器や魔法の使用回数に制限がありましたが、今作ではありません。
武器はサブウェポン的存在として使えるキャラに持たせることによって能力値に追加ポイントや回復などの補助能力をつけるようになっています。
魔法はHPを使用することによって使用できるようになりました。
・前作では勝利条件は城の制圧か玉座の制圧というところが主だと思うのですが、今作では基本的に敵の全滅が目標となります。
リゲル城のように特例もあります。
・取得する経験値の量がレベルの上昇と共に減っていくようになったと思います。
ユニットごとによって差があるのですが、騎馬隊が最も取得できる経験値が少なく、上級職であるGナイトやボウナイトなどはレベル10を超えたあたりから少なく、最も経験値をくれるであろうマミーを1匹倒しても6しかもらえないです。
・前作であったお金の概念はありません。
・弓部隊や特定の魔法の射程が伸びました。
特に前作では弓使いは間接攻撃専門だったかと思いますが、今作では直接攻撃にも対応が可能なようで、距離に応じて命中率に差が出るようになりました。
・顔グラフィックにバリエーションが増えたような気がしました。
前作では仲間キャラであるトマスやミシェランなど兄弟か、と思われるほど使い回し感のある顔グラフィックのキャラが豊富でしたが、今作では1人づつ丁寧に描きこまれていると感じました。
・パラメータの上限値が増えました。
・旅の商人というキャラがいるのと、パラメータの上昇として泉が設置されています。
キャラを復活させることができる泉も設置されています。
クラスチェンジする際は「ミラのしもべ」というところでクラスチェンジが可能なようです。
・今作では、他のキャラの力に該当する項目では魔法キャラでは魔力という項目になり、魔力が上がると魔法の効力も上がるようになりました。
神官のように魔法&武器攻撃というキャラに関しては力で共用するみたいです。
難易度としては前作と比べると簡単にはなりましたが、やはり手強いシミュレーションゲームですので、一筋縄ではいかないゲームです。
いくつか難しいところをピックアップしてみました。
①ボスキャラは前作では城か玉座にいるということが多くて、自ら動いて攻撃を仕掛けてくることは少なかったのですが、今作では当たり前のように移動するので、上手くおびき出したりなどしたり、その戦闘になるであろう場所をある程度予測したりして壁役を配置するなどしないといけないところが難しいとは思いました。
②弓使いであるキャラなのですが、射程が伸びた&直接攻撃も対応できるという点で強化された感じではありますが、敵ユニットに関しても同様なので、敵ユニットにこれらが豊富に配置されているマップやボスだったりすると意外と苦戦します。
相手を倒すために懐に飛び込まないといけないわけですが、その射程内に入らなければならないので厄介ですね。
命中率は下がるものの、敵の場合、ほとんど命中させてくるような気がしてならないのですよ。。。。
③魔法も同様にHPを使用するわけですが、敵の攻撃を受けるときは使用できる魔法が選択できないようでして、HPの使用量が多い魔法を連発して次々に敵を倒しまくると、いつの間にかHPがなくなってしまい、今作では例え守備力が高くてもダメージ1は受けてしまうので、死んでしまうことがあったりします。。。
魔法を使えるキャラはHPが低いと死にも繋がるケースが多いことから、魔法を使えるキャラには回復できるアイテムなどを持たせるケースが多かったですね。
④地形効果の影響が強くなった気がします。
前作でも地形効果による影響はあったのですが、今作ではより効力が増したような気がするんですよ。
というのも、前作では地形効果の高いものでお城や海が30%だったみたいですが、今作では森や回復床など40%と高くて、ほぼ再攻撃ができるキャラでも1回は外すということが多いんですね。
最も地形効果の高いものでお墓が60%にも跳ね上がるので、命中率の低いキャラが攻撃した場合は、ほとんど当たらないことが多かったんです。
よりこの地形効果の高いものを利用したほうが有利なわけですが、敵キャラが配置されているところは回復床など近い場所に配置されていることが多くて、敵が攻撃してくるときは、この地形効果の高い場所から攻撃してくることが多いんですよ。
敵の思考能力も嫌らしさが増したような気がしました。
いくつか難しい要素があるものの、マップ内にはほこらが用意されていて何度も足を踏み入れることができるものが設置されているのでレベル上げが容易にできる点では簡単にはなったかと思いました。
前作でいたカインやアベルのようなレベルアップした際にほぼ全部のステータス値がまんべんなく上がる傾向がない気がするのですが、レベルを上げれば何かかしら上がるパラメータが存在するのと、補助アイテムとして「天使の指輪」というレベルアップした際に2ポイントも上昇させてくれるありがたいアイテムも存在するので、楽にはなりました。
あと、マミーというゾンビ並みに弱いのに経験値だけ大量に持っているありがたい敵キャラも存在しているのがその理由です。
マミーポイントで、天使の指輪を使い回しすれば、キャラを強化するのが容易になったということでクリア、という意味では楽になりました。
ですが、やはり前作同様、隠れた要素もいくつか存在するので攻略本はよく見てゲームを進行したゲームの1つでしたね。
ところで、アルム軍とセリカ軍の2つにわけてゲームを進行するのですが、どちらが進行するうえで難しいかと言えば、アルム軍ではないでしょうか。
地形効果に関してはセリカ軍のほうが嫌らしく、マミーポイントで経験値を稼がないと、後半のダメージを受ける沼で苦戦するのと、やはり中盤で仲間になるであろう村人のアトラスをどの職業に就かせるか、というので悩むところではあるかと思います。
個人的にはアトラスはどの職業に就かせても、成長率があまり良いとは言えないキャラだと思うので、微妙なところなのですが、馬にでも乗せてあげたほうがいいのかな、とも思いました。
セリカ軍のマップは砂漠や沼などの地形が多いので、傭兵にしたほうがいいとは思うんですが。。。
でも、傭兵タイプですとセーバーやジェシーやカムイ、またルートによってはディーンなるものもいるのですが、どうしてもアトラスが見劣りするんですよ。
確か思ったより素早さが上がりにくくて悩むんですよね。
外伝で、一番使いどころに悩むキャラだと思いました。
アルム軍は騎馬隊が中心に活躍できるのと、橋などで壁役を使える局面が多いので、どちらかというと前作のマップ構成に近いのではないでしょうか。
マップとしてはやりやすいのはアルム軍だとは思いますが、いかんせん、相手も騎馬隊中心なのと、途中にあるマミーポイントが少なく、効率良く稼ぎやすいポイントである秘密のほこらはリゲルの滝を超えたあたりからだったりするので、なにかとほこらだったりする場所でこまめにレベルアップして強化できるキャラを積極的にしていかないと苦労することが多いです。
ゲーム後半になるほど難しいマップが多く、特に難しいと思ったマップは「リゲルの滝」でしょうか。
やはり、前作同様ストーリー内容はしっかり作られていて、ゲームを進行する度にどうなるのだろうか、という期待を持たせてくれます。
特に重要な内容であると思われる最終章に行く手前のリゲル城のマップですが、必見だと思います。
敵将であるルドルフの前にある回復床、アルムで攻撃した場合は反撃しないなど、何か理由ありげな内容で、意味深なマップになっていますね。
最終章では、せっかく育てたセリカ軍をラスボス率いるマップでしか使えないのと、出撃できるメンバーを改めて選択できないという点で解せないところはあるのですが、最後までよくできている内容だと思いました。
また、職業が増えたことによってアニメーションも豊富になったので面白さも倍増されました。
ここで1つ不満点があって、これだけの職業が増えてアニメーションが増えたのに、神官とセリカのアニメが一緒なのはどうかと思いました。。。
これだけは残念でした。。。
また隠しコマンドを利用することによってイージーモードなるもので遊べるモードがあるようでして、より遊びやすくなっているものがあるのも良かったのかと思いました。
BGMも多く追加されていて、後のシリーズでもファイアーエムブレムシリーズはありますが、この外伝の音楽は個人的にかなり好きでして、ファミコンのこのBGMで聴けるからこそ良いというのもあってか、何回聴いても飽きないんです。
やはり何回遊んでも面白い、名作ゲームの1つだと思います。









